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実話や恋愛を元に泣ける話を作り、ユーザーの心を動かす方法

考え事をするビジネスマン

どこまでも論理的な人など存在せず、ザ・ロジカル人間と言われる人にも感情が宿っています。

どんなに論理的な人でも。議論の行き着く先は必ず感情にあるので、「人間の本質は感情だ!」

とすら私は考えています。

「全米が泣いた」というようなキャッチコピーにも、スポーツ選手が勝利後に見せる涙にも我々は動かされます。

人は、何かの作品を見たときそこからメッセージを受け取ります。それが、感動となり、人々を感動させます。

 

今回は実話や恋愛をベースに簡単にユーザーを感動させる事のできる方法を心理学をベースに、特に日本人に当てはめた場合に、という観点から解説していきたいと思います。マーケティングというよりは、今回はアプリや小説などにおけるストーリーの話となります。また、これは芸術はどうあるべきかという観点からではなく、行動心理学の観点からの考察によるものであり、芸術に関する批判やレッテルを貼ろうと言う類のものではない事をご承知おきください。

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どんな時に人は行動を起こすか

感情マーケティングと言われるように、マーケティングの世界やコンテンツ産業の世界では感情を動かす事が重要視されています。口コミによる伝播を図りたい場合、感情を刺激する事がもっとも手軽にできるでしょう。個人アプリ製作者にとってのみならず、SNSを活用するというのはマーケティングの一つの目標である事はいうまでもありません。それは、

人々は感情によって初めてアクションを起こす

という理由からであり、感情を伴った場合、人間は何らかのアクションを起こすからです。

では、人々が誰かに伝えたくなるような感情とは何でしょうか?

それは、喜怒哀楽のどの感情でも構いません。

ただし、喜怒哀楽というのは単なる情動であって、もちろん感情の一つである事は言うまでもありませんが、感情を想起させるだけでは口コミとして伝染させるにはいささか不十分です。なぜなら、

人は情報ではなくて物語を伝え、それによって他者を動かそうとする

からです。自分がいいと思ったものは人にもやってもらいたくなりますよね?

ではその例として、下の二つの会話の違いを見てみましょう。

1:「このアプリ泣けるからやってみなよ」

2:「このアプリ、最後は絶対に泣けるからやってみなよ。ストーリーはね、簡単に言うと……」

何だか伝え手の説明不足の問題だけのように見えますが、下の会話の方が圧倒的に相手をプレイさせたい気になるのは言うまでもありませんね。

このように、感情だけではなく、

他人にプレイしてもらいたくなるような感情を想起させるストーリーを作る

事が重要です。

しかし、あなたが小説家でも無い限り、人に伝えたくなるようなストーリーを考え出す事は至難の技だと思います。(私も無理)そこで、以下の2つの点が重要になります。

・ 実話をベースにしたストーリーを作る

・ 伝えたい事(メッセージ性)を作品に込める

 

 

実話をベースにしたストーリーを作る

あまり他人のアプリを批判するのは好きではないので、今になって全力でリメイクしたいアプリのNo.1である、私が作成したアプリである「ウザすぎる天使と死んだ僕」を引き合いに出したいと思います。

ウザすぎる天使と死んだ僕のスクリーンショット1

 

このゲームは、自殺をした主人公(自分)とその目の前に現れる天使(タマ)との心の交流を描いた作品です。結末はネタバレになるので控えますが、生き返るために、その天使(タマ)と一緒に自殺をしようとする人を止める事で、主人公(自分)が生きるという事はどういう事かを学ぶという作品になっています。

この作品を作ろうと思った背景は決して私が自殺をしようと思ったからではなく、仕事で大変な目にあった過去があったからです。ですので、同じように大変な目にあっている人間に、このアプリをプレイしてもらう事でなんとか元気を出してもらいたい、といういかにも青臭い理由で作成しました(笑)

というわけで、このアプリを作る時に考えた事は二つでした。

・ 何故天使(タマ)が自分を生き返らせようとするか(ストーリーの根幹)

・ 鬱や辛い気持ちを抱えている人をどうやって励ますか(感情を動かすためには)

ストーリーの結末に関しては、口コミによる伝播を狙っての事です。もちろん、ストーリー自体は自分が過去に経験した悲しい思い出をベースにしていますすが、ストーリー自体は割と安易な考えで選択したと思いますし、今でも割とありふれた結末ではないかと思っています。ちなみに、天使が自分の前に現れたなんていう経験はありませんが(笑)

一方、感情を動かす事に関しては、人を励ましたいという事だけを目的として作成しました。そのために、感情移入しやすいように主人公は男性と女性から選べるようにした上でセリフも変え、かつ国境を無くすためにもストーリー全文を英訳しました。

日本語で表示されたウザてんのプレイ画面英語で表示されたプレイ画面

 

また、ストーリー内で登場する自殺志願者の属性も老若男女の、様々なシチュエーションを登場させる事で、どんな年齢層のプレイヤーの「辛い出来事」にも適応できるよう考えました。

学生向けのキャラクター大学生向けのキャラクター

また、ゲームの肝?である自殺志願者を説得する際も、ゲシュタルト療法を取り入れ、ユーザー自身が説得する側に回る事で自身の悩みや問題を解決するという効果を狙ってみました。

と、そんな細かい努力の話はさておき、このアプリのメッセージとは、

「生きることをあきらめちゃいけないんだよ」

という、ストーリーでも一貫として言われ続けている言葉の通りとなっております。

タマの名台詞

結果として、レビュー欄で様々な感想を頂き、またツイッターなどを見ている限り、私の期待した対象に期待した成果が表れている事がわかり、単なるヒット(小)以外のもっと素敵なものを私は手に入れる事ができました。今でも、このアプリを作って何人かを救えたという事実が、私の中で誇りとなっています。

今私が知っている行動心理学もこの時に勉強したおかげで学ぶに至りましたので、私にとっては思い出深い作品ではあります。

 

……話を戻しますと、無理に難しいストーリーを考え出すよりも、

・ストーリーはいわゆる「テンプレ展開」でいいからメッセージ性を加える

これを意識する事で、ユーザーによる拡散効果を狙えます。

でも、ユーザーがメッセージを読み取る方が人気が出るのでは?

と思う方がいるかもしれません。もちろんそれも正しいとは思いますが、私はとある理由からメッセージは明確な方がいいと考えています。

メッセージを明確にした方がいい理由

ここからはあくまでも私の意見ですが、昨今のユーザーはわかりやすさを求めています。

ライトノベルやアニメ、漫画などを読んでいてもわかりますが、複雑さは混乱を招きストレスを生むとすら考えています。

エヴァのような作品は、確かにユーザーにとって議論の余地もあり、多いに盛り上がるのでしょうが、アプリとなると話は別です。

何故メッセージを明確にするか、それは以下の3つが理由となっております。

教育

一つ目の理由は、国語の授業などで誰もが解いた事があると思いますが、「この作者は何を伝えようとしているか」といった事を我々は子供の頃からやらされています。結果、作者すらも想像だにしなかったメッセージ性をそこから読み解く、というなんともちぐはぐな事をやらされています。この弊害、というわけではありませんが、大多数の日本人はわかりやすいメッセージ(=答え)を求めるようになっていると考えられます。もちろん、そういう人ばかりではありませんが、テレビや映画を見ていても、「え? こんなので感動できるの?」という展開のものが大ヒットしていたりと、世間はそこまで複雑さを求めていません。

バンドワゴン効果

日本人は特にこれに弱いとされています。これは、「大多数がそう思っているんだからそうに違いない」と思い込んでしまう事です。世間が泣ける、といえば自分もそうなんだと思い込む事です。100万人が泣いた、というのもこの効果を狙ってのキャッチコピーです。ですので、メッセージ性が明確であれば、皆が同じ事を言ってくれるおかげで、そう思い込む人が出てきます。

ターゲットの明確化

レビュー記事を書いてもらう場合でも、わかりやすい方が取り上げられてもらえるでしょう。そのわかりやすさとは、ターゲットの事で、「ウザすぎる天使と死んだ僕」であれば、「辛い目に会ってる人」や、「自殺をしようと考えている人」に対して紹介記事を書きやすいでしょう。つまり、メッセージが明らかになれば、誰にでもそのアプリのターゲットが伝わる、という事になります。

以上の理由から、私はメッセージは明確にすべきだと考えています。私のアプリも、やはり記事に取り上げられたりダウンロードされるのはメッセージ性が強いアプリが多いです。

まとめ

というわけで、ユーザーの心を動かすには、

・ 実話や恋愛をベースにしたストーリーを作る

・ 何らかのメッセージを明確にアプリに加える

上記を意識すれば苦しまなくてもできます。

 

色々理屈立ててみましたが、何らかの強い思いはユーザーを動かし、それはレビューに返って来るので、物作りする側としてはそれだけで十分な気がします。こういう体験ができるのも、個人製作者の醍醐味だと思います。

 

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