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アプリ行動心理学〜部分強化効果でユーザーを中毒に〜

公開日: : 最終更新日:2015/12/11 アプリ開発 ,

悩むビジネスマン

作ったアプリを継続してプレイしてもらいたい。アプリを作る人なら誰でも思う事だと思います。そんな時は行動心理学アプローチがオススメです。行動心理学に限らず、何かを作る時は自分なりの理論を持って作る事が大事です。なぜなら、

改善につながるから

……と、まぁそんな前置きはさておき、今回紹介するのはその一つです。

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部分強化効果

みなさん、部分強化効果というのをご存知でしょうか? 簡単に言うと、

毎回与えるのではなくたまに与える方が中毒になりやすい

例えばパチンコなんかがそうでしょう。時々当たるから人々はのめり込むのです。かなり昔からある理論なので、行動心理学の世界ではメジャーで、パチンコ以外にも色々なところで応用されています。

・小悪魔/チョイ悪(たまに見せるギャップに人はのめり込む)

・ガチャ(レアカードがたまに出るから人はのめりこんでいく)

・教育(毎回褒めるのではなく、たまに褒める方が子供が学習する)

ザッとあげただけでもこれぐらい出てきますが、特にアプリ開発で目にするのはガチャでしょうか。ソシャゲのガチャなんかは部分強化効果で説明できてしまいます。

↓ガチャ現〜廃課金からの脱出〜なんかはそれを参考にしています。

ガチャ現〜廃課金からの脱出〜のトップ画面

ガチャ現〜廃課金からの脱出〜 (2015/8/5)

というわけで

「毎回与えるのではなく、たまに与えるようにしよう!」

敵を倒しても毎回経験値は手に入らないようにしたり……店でアイテムを買っても3回に1回ぐらいしか買えてなかったり。

……はい、クソゲーですね(笑)

そんな事をする人はいないと思いますが、部分強化効果の中毒って具体的に言うとどういう事でしょうか? 参考までに、部分強化効果の提唱元となった実験に関して見ていきましょう。

スキナーの箱実験

  1. スイッチを押せば必ずエサが出るグループAと、スイッチを押してもたまにしかエサが出ないグループBとにネズミを分ける
  2. 両グループにスイッチとエサのメカニズムを学習させる
  3. ある日突然、スイッチを押しても何も出ないようにする
  4. グループAのネズミはエサが出なくなると、すぐにスイッチを押すのをやめるようになる
  5. それに対して、グループBではエサが出なくてもスイッチを押し続ける

これはつまりどういう事かというと、たまにしか与えない方が、

やめるまで時間がかかった

という事です。

……なるほど、パチンコとかもやめられなくなるのはこれが原因なのですねぇ……

ん? ちょっと待って下さい、この実験はいわば、やめるまで時間がかかったという事であり、本当にパチンコやガチャと一緒でしょうか?

ガチャやパチンコでエサが出なくなる事はない

そうです、良く考えると、パチンコやガチャでエサ(パチンコなら当たり、ガチャならSUPER RAREとか)が出なくなる事ってあるのでしょうか?

もしあったとしたらそれは犯罪です(笑)

ガチャに関して言えば、別に我々はガチャを引く事自体が目的ではありません。ガチャを引いて手に入れたカードを使ってゲームをプレイするのが目的です。ここを勘違いしてしまうと、とんでもない事になります。そして、

ユーザーは、自分が満足するカードを手に入れてしまった時点でガチャを引くのをやめてしまう

新しく追加されたアイテムを全て集め終えた時点でそのキャンペーンにおけるユーザーがガチャを引く理由は消滅してしまいます。ガチャとはそういうものです。(かぶる事で強化される場合などは除きますが)

では、本当の部分強化とは何でしょうか?

 

ログインボーナス

ソシャゲなどで多いのですが、初期インストールから連続何日間は課金アイテムを配布等のログインボーナスを用意しているものがあります。もちろん、そうする事で無課金を救済しているのでしょう。無課金だけでなく、課金者も救われている事でしょう。

しかし、部分強化効果で考えた場合、多くのログインボーナスが間違いを犯している事に気づきます。それは、

大体ログインボーナスはいつか終わる

からです。5日間とか20日間とかゲームによって違いますが、ある日ログインボーナスをもらえなくなった瞬間にユーザーはもうログインする事はなくなるります! (私も経験あります)

だからと言って、ログインボーナスをずっと続けるべきか?

それも悩ましいところです。ただ、明確に言える事は、ある日ぷつっとログインボーナスをやめた瞬間にユーザーは離れてしまう、という事です。(課金アイテムで無くなった場合も同様)スマホアプリでは、こういうちょっとした不快感を感じるとすぐに離れてしまうユーザーが多いのも事実です。

しかし、もっと深刻な状況があります。それは、ガチャです。

確率アップとかを期間付きでやってしまった場合、その期間が終わった瞬間に誰も引かなくなるでしょう。

11連で1枚最高レア確定なんてもってのほかです。

それをするなら、ずっとその確率を継続すべきです。

そうしないと、また前回よりも良いキャンペーンを繰り返すインフレ祭りが始まり、その果てに待っているのは撤退でしょう。

私の知る限り、長期的戦略を用いたガチャを実装しているのはコロプラの白猫プロジェクトぐらいでしょうか。(確率アップなどを基本的に行わない)

とはいえ、またタイトルを変えて新しいのを出せば良いため、短期的な戦略で考えると別にそれでもよいのですが……

 

まとめ

色々と話が飛びましたが、結局のところ部分強化効果とは、やめる際のやめにくさを表す行動心理学であり、そのエッセンスを取り出すのであれば、

毎回与えていたものがなくなるとユーザーは即離脱してしまいますよー

というだけの事です。

 

ログインボーナスなどを実装している際は、少し考えてみてもよいかもしれませんね。

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